人の命と伝統は、天秤にかけられるのか? 何かと話題の大相撲の春巡業の興行中、
スピーチに立った京都府舞鶴市の多々見良三市長が土俵上であおむけで倒れました。
たまたま観客の中に女性の看護師がおり、緊急の心臓マッサージなどが行われました。
これを不服とする一般人からの「女人禁制」の声。
人の命と伝統は天秤にかけることが出来るのでしょうか?
多々見良三市長の顔画像や経歴、そして気になる現在の病状を調べました。
スポンサーリンク
京都府舞鶴市 多々見良三市長の顔画像と経歴は?
大相撲が、何かと騒がしく報道され続けている中、またニュースをなるべきことが起こりました。
京都府舞鶴市で4日に開催された大相撲春巡業、舞鶴場所は、
舞鶴市の市制施行75周年を記念して開かれており、挨拶に立った
京都府舞鶴市の多々見良三舞鶴市長が、土俵上で倒れるという緊急事態が起きました。
たまたま観客の中に女性の医療従事者がおり、緊急で心臓マッサージが行われました。
そこで問題となる出来事が起きます。
なんと若手行事が、
「女性は土俵から降りるように」
という場内アナウンスを数回にわたり放送。
大相撲において、女性が土俵上に挙がることは禁じられており、
これまで同様の市長や、知事などのスピーチが行われた際、
その地方のトップが女性だった場合、かわりの副知事や副市長、それに準ずる人が
土俵に上がっており、度々ニュースになってきました。
たしか、大阪府知事の太田房江さんも土俵に上がれず、そのことがニュースになっていましたね。
─2000年、太田房江大阪府知事の「自ら土俵に上がり優勝力士に知事杯を手渡したい」という意向に、日本相撲協会はそう回答した。翌年も太田知事は再度「土俵上で手渡したい」と申し入れたが、やはり許可は下りなかった。
引用:それでも女性が土俵に上がれない理由
突然の体調不良で倒れた多々良良三市長とは、どんな人なのでしょうか。
【多々見 良三(たたみ りょうぞう)プロフィール】
生年月日 1950年8月26日(67歳)
出生地 石川県かほく市
出身校 金沢大学医学部医学科卒業
金沢大学大学院医学研究科博士課程修了
前職 舞鶴共済病院病院長
金沢大学医学部臨床教授
所属政党 無所属
称号 医学博士 (金沢大学 1980年)
公式サイト たたみ良三 オフィシャルサイト
引用:Wikipedia
多々見市長は、67歳。
当選回数は2回目で、初当選は2011年2月6日です。
出身は石川県金沢市であるのに、京都府舞鶴市の市長になっている点が疑問でしたが、
実は1982年からいままで、多々良市長は京都府舞鶴市と縁が続いているようです。
実は市長になる前は、多々見市長は循環器科の医師でした。
大学は地元金沢大学なのですが、卒業後の赴任先として京都府舞鶴市に降り立ちます。
Wikipediaによると、1982年(昭和57年)に舞鶴市にある舞鶴共済病院に赴任したと書かれていますが、
私は昭和55年10月1日に初めて舞鶴の地を踏み、当地の人々の優しさ・温かさに触れ、また、病院職員の献身的な支援に感激し、この地で働くことを決意いたしました。
昭和57年7月に舞鶴共済病院に就職し、約30年間、舞鶴の医療活動に従事して参りました。
第2の故郷”舞鶴”で得た貴重な経験を蓄えとし、この美しい自然と歴史に包まれたまちが、安心・安全で暮らしやすく、更に、心豊かで住みよいまちにしたい!との思いから、舞鶴市長に立候補する決意をいたしました。私の信条と理念は、「努力が報われる社会」「真の弱者を助け合う社会」「信頼を裏切らず、約束を守り、感謝を忘れない」の三つです。
皆様の声をしっかりと受け止め、粉骨砕身頑張って参りますので、どうか皆様の温かいご支援を賜りますよう切にお願い申し上げます。
引用:多々見市長オフィシャルサイト
(※オフィシャルサイトには、ドクターTのひとりごとというコラムもあげています)
市長のHPをみると、「昭和55年に初めて舞鶴に降り立ち、昭和57年に舞鶴共済病院に就職」
と書かれていますので、本格赴任より以前に舞鶴を訪れていたようです。
そこから約30年。
故郷を離れ、舞鶴の医療に従事してきた多々見市長。
2005年(多々見市長54歳の時)には、舞鶴共済病院の病院長に就任。
舞鶴市民病院再建を図る委員会の委員にも就任しています。
転機は、多々良市長の前任者だった齋藤彰市長が、舞鶴市内にある国立舞鶴医療センター、
舞鶴赤十字病院、舞鶴市民病院、舞鶴共済病院の4つの総合病院を統合し、1つの基幹病院に再編計画を発表。
これに強く反発した多々見市長は務めていた舞鶴市民病院再建を図る委員会の委員を辞め、
舞鶴共済病院も再編案から離脱を表明しています。
そして齋藤彰市長の計画を止めるため、市長選に立候補。
見事、2011年2月6日に行われた市長選で齋藤彰前市長(当時56歳)を破り、初当選を果たしています。

引用:舞鶴散歩人のBLOG
スポンサーリンク
土俵上で倒れた元医師の市長は女人禁制で命を落とすとこだった?気になる現在の病状は?
日本の伝統芸能や国技では、昔からの慣習が大事にされ、いまでも大相撲や、歌舞伎などでは、
女性が立ち入ることが出来ない「女人禁制」になっています。
男性だけでその文化を継続、発展させてきたのですから、特別な理由がない限り、
おそらく今後も変わることはないように思います。
しかし、その自治のトップが男性だけでなく、女性も就任する時代ですので、
先に挙げた太田房江府知事など女性首長が、興業の挨拶などで立つという場面で、
代理を立てるなど、その都度、弊害を解消してきました。
4/5追記:女性首長への新たな波紋
兵庫県宝塚市で6日に予定される大相撲の地方巡業「宝塚場所」で、開催市を代表して参加する中川智子市長が巡業の主催者に対し、男性の首長と同様に土俵上であいさつしたいとの意向を伝え、断られたことが5日、関係者への取材で分かった。
いままではそれで事なきを得たようです。
しかしながら、今回は単に 古くからの伝統行事、国技である大相撲の興業を歓迎する挨拶での弊害ではなく、
女人禁制の土俵で、人が倒れた場合、
女人禁制だからと、女性が遠ざけられ、
命の危険を見過ごしていいのか?
という極めて重要な課題にぶち当たりました。
あなたの大事な家族が目の前で倒れているのに、女性だからという理由で助けることが出来なかったら?
と考えたら、不条理極まりません。
心臓マッサージを行った女性医師の詳細は分かっていませんが、
※看護師さんのようです。
おそらく土俵が女人禁制だったことは理解しているはずです。
(余談ですが、なぜ女人禁制なのは?
調べてみると、女性は月のモノがあるので、それが汚らわしいとされているとか。。)
しかし、目の前で人命が失われようとしている状態であれば、命が最優先で救護に入るのは
きわめて自然で納得がいきます。
私が、仮にこの女性看護師であったとしても、間違いなく同じ行動をとりました。
これを、下世話な観客が「土俵は女人禁制なのでは?」
と発したことが原因でニュースになっています。
アナウンスをしたのは、若い行事とされていますが、
もしベテランの行事であれば、どのような行動をしたのでしょうか。
もし、今回の若手の行事と同じ対応をしていたのであれば、大変残念です。
日本の国技である大相撲は、伝統を粛々と守っていかなくてはいけないと思いますが、
目の前で消えていく恐れのある命は放ってはおけません。
ここは、例外があって然るべきだと思います。
そして大変気になる多々見市長の現在の病状ですが、何も報道されていません。
周囲の人の話にすると、「多々見市長は大変タフだった」
といいます。
しかし、元医師で健康には気を使っていたと思いますが、持病を持っていたり、
ストレスが重なっていたり、他にも倒れるような原因を抱えていたのかもしれません。
心臓マッサージなどを受けたことで快方に向かっているといいのですが、
心臓マッサージを受けるほどの状態であったと考えれば、もしかしたら深刻な状況なのかもしれません。
4/5追記:
多々見市長は、くも膜下出血で、土俵に倒れた後動けない状態であったようです。
大相撲の問題が色々と噴出する中、一連の騒動は違った意味で、このことは
議論になるかもしれません。
4/4追記:一連の騒動を受けて八角理事長が謝罪のコメントを出しました。
対応が後手後手で、いまの大相撲の体質そのもののようです。
多々見市長の様子が詳しく書かれていませんので、多々見市長は現在深刻な状況にある可能性を否定できません。
「本日、京都府舞鶴市で行われた巡業中、多々見良三・舞鶴市長が倒れられました。市長のご無事を心よりお祈り申し上げます。とっさの応急措置をしてくださった女性の方々に深く感謝申し上げます。応急措置のさなか、場内アナウンスを担当していた行司が『女性は土俵から降りてください』と複数回アナウンスを行いました。行司が動転して呼びかけたものでしたが、人命にかかわる状況には不適切な対応でした。深くお詫(わ)び申し上げます」。
いまは、多々見良三市長の病状が回復に向かうことをお祈りいたします。
最後までお読みいただきありがとうございます。
スポンサーリンク