おととし八女市で、車の中で幼い兄弟2人が首を絞められ死亡していた事件の裁判です。
福岡地裁は無理心中をはかり2人を殺害した母親に、懲役15年を言い渡しました。
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中下麻子被告、幼い男児殺害は非情で残酷、短絡的で身勝手も。。
山口県光市の無職・中下麻子被告は、おととし6月、無理心中を企て、
当時11歳の長男龍之介(りゅうのすけ)くんと3歳の次男結弦(ゆづる)くんを車で連れ出し、
熊本県内で2人の首を絞めて殺害しました。
24日の判決で福岡地裁の足立勉(あだち・べん)裁判長は
「幼い2人の尊い命を奪った非情で残酷な犯行で、短絡的で身勝手な決断だった」と指摘も、
「遺産を浪費する夫や義理の父親から、次男の障害について心ない言葉をかけられ、孤立感を強めていった経緯には、くむべき事情が多い」として、
中下被告に懲役15年を言い渡しました。
中下麻子被告のご両親はお亡くなりになっているとみられ、
その遺産を中下被告の夫がギャンブルで散財しているとされています。
加えて、義父が障害があったとされる次男の結弦くんに対して
「呪われているのではないか」と言われたことによる中下被告への心情を考慮している内容のようです。
山口県光市から、九州に入り、熊本、そして福岡の八女(やめ)までの長距離ドライブ。
中下被告の心の葛藤を表していると思います。
「孤独感」と裁判長は表現していますが、
中下被告は本当に孤独を感じていたのだと思います。
実の両親が亡くなっているのであれば、夫以外で頼りになるはず義理の両親。
その義理の父親から、
「呪われているのではないか」などと言われれば、心がえぐられる思いだったと思います。
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中下麻子被告、出所は53歳 出直し可能も夫家族とは絶縁か
かわいくて仕方がなかったはずの幼い男児二人が、もうこの世にはいません。
懲役15年であるならば、現在38歳の中下被告が出所するのは、53歳になった時です。
還暦まではあと7年もありますし、中下被告も十分に次の人生をリスタートできると思います。
しかし、子供がいなくなった今、そして心に闇を抱えてしまった中下被告の心情を考えると
夫婦として、夫が中下被告を15年間支え続けることは不可能だと思われます。
あくまでも推測ですが、中下被告夫婦は、既に離婚しているか、近い将来には離婚が決定的なのではないでしょうか。
裁判長は、判決の言い渡しの後に、
「あなたには手をさしのべてくれる人がいる、周りの人に助けを求めていいと思います。」
という言葉を中下被告はハンカチを手にうつむきながら聞いていたようです。
中下被告は、子供への罪深い気持ちを抱えてこれからの人生を送ることになります。
出所したとき、もし何か不安なことがあれば、そのときは孤独だと感じずに、
ぜひ周りの人たちを頼って欲しいと心から願います。
このような育児ストレスや育児ノイローゼを、最悪の結果になる前に発見したり、相談できる場所や制度を
至急整えてほしいと強く思います。
中下被告の弁護人は「控訴するかどうかは被告と相談して決めたい」としています。
中下麻子被告が起こした事件をおさらい→リンク
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